藤井 迪生
※本記事で紹介しているのは外航貨物船の航海士のものです。機関士、内航船、客船などは少し違うと思います。ご注意ください。
「送付荷物」の中身
仕事で使うもの
- 夏制服(職位に応じて1〜2着)
- 冬制服(1着)
- 制帽
- 夏・冬船内標準服(各2セット/乗船手荷物分を含む)
- つなぎ(2着)
- 軍手(1ダース)
- 革手(洗濯可能なもの:3セット)
- 下着(5日分)
- 防寒下着上下(航路により1〜2セット)
- ミニ懐中電灯(航海当直時に使用)
- 運動靴
- 乗船ノート(参考書)
- スケジュール帳
私が勤めていた会社では、船内にもある程度の参考書はありましたが、使い慣れたものが良ければ持参しても良いでしょう。乗船ノートは、勉強したこと、経験したこと、先輩から教えてもらったコツなどを書き留めたものです。経験が増えていけば、徐々に自分専用の参考書になっていきます。私は途中から電子化しましたが、紙のノート(または手帳)でも良いと思います。
船内生活で使うもの
- バスタオル(2枚)
- ハンドタオル(3枚)
- 体を洗うタオル(1枚)
- ジャージ(寝巻き兼用)
- ドライヤー・ブラシ・ヒゲ剃り・爪切りなど
- 充電器各種
- 常備薬
- 目覚まし時計
- 夏・冬私服(各1セット)
- サンダル
私が乗っていた船の場合、どんなに忙しくても4日に1回くらいは洗濯できていたので、着替えは5日分くらいで十分でした。防寒下着(上下)はヒートテックで良いと思いますが、陸上勤務の時の先輩方にプレゼントしてもらった上質なゴルフ用のものを使っていました。特に冬季の自動車船の荷役に威力を発揮します。
髪の毛が長い人はドライヤーやブラシが必要かもしれません。私は髪の毛は常に短くしていたので不要でした。
無くても困らないが、荷物に入れていたもの
- 保温マグカップ(航海当直用)
- レインコート
- 短波ラジオ・アンテナケーブル
- 予備携帯
私は標準体型よりも小さいので、船にあるレインコートのサイズがしっくりこず、自分で買った登山用レインコートを使っていました。また、もともとラジオが好きだったこともあり、日本の情報を仕入れられる短波ラジオは必需品でした。今は船上インターネットが普及しているでしょうから必要ないのかもしれません。また、携帯電話も無くても困りませんが、上陸中にスリにあったこともあるので、念のため。
荷物は100L程度の特大スーツケースへ
これらの荷物は100L超の特大スーツケースに詰め込みます。ダンボールでも構いませんが、船内の荷物置き場から居室まで運ぶ時に車輪があった方が楽ですし、外地下船となった時もスーツケースの方が便利だと個人的には思います。
その他の荷物
- シャンプー(ボトル1本、詰め替え1個)
- ボディーソープ(ボトル1本、詰め替え1個)
- ハンドソープ(1個)
- 洗顔フォーム(1個)
- 歯ブラシ(4本)
- 歯磨き粉(2本)
- 洗剤(2箱)
- 襟の汚れ取り(1本)
- 綿棒(1ボトル)
- 保湿クリーム(1本)
こちらは日用品です。シャンプー等は日本のものが良かったので、乗船前に近所のドラッグストアで購入してダンボールに詰めて送っていました。「面倒だ!」という方は船食に頼む方法もあります。(銘柄まで指定できるところもあるので便利です。)
船食には嗜好品(免税のビールなど)の注文もしておくと良いでしょう。
また、船内は乾燥しますので、保湿クリームを持って行っていました。
あなたの乗船荷物は?時代によって違うのかも…
いかがだったでしょうか?
実は、乗船荷物は時代とともに少しずつ変わっているように思います。例えば、紹介したPDAや短波ラジオは今となっては不要になっているのではないでしょうか?あるいは、先輩方の時代の乗船荷物は全く違うものだったのかもしれません。時代とともに乗船荷物がどのように変化していったのか、個人的には気になるところです。初乗船を終えて、こんな物も必要だった等のコメントもお待ちしています。