首を横に振るインド人、結婚をあきらめるインド人

最近は日本にもインド料理店が相当増えて、街でインド人を多く見るようになりましたが、ここでは私が体験した日本人とは少し異なるインド人の習慣を紹介します。

私はインド人船員と4隻の船で一緒に乗船した経験があります。さらに、LNGカーゴを運んで度々インドの港に入港して多くのインド人と接する機会があり、インド人気質を少し理解できました。皆さんも将来、インド人と一緒に乗船する機会があるかも知れません。そこでインド人にまつわる話をいくつか紹介します。まず、有名な話かも知れませんが、インド人の相槌の仕方が奇妙です。

普通、多くの国では何か尋ねられて「Yes(はい)」と肯定の返事をする場合には首を縦に振ります。しかし、インド人は首を横に振るのです。正確には顔を横にねじると言ったほうが良いかもしれません。この習慣を知らない人がインド人と話していて、首を横に振りながら、「Yes(はい)」と言われると馬鹿にされているようで腹が立つかも知れません。インド人にはそんな習慣があります。

以前に比べて外航商船に乗組むインド人船員がかなり増えたのではないでしょうか?昔は世界中の洋上や港で「ハンゴッペ、ハンゴッペ、カンドレスミカ?」と韓国人船員の声がVHFで頻繁に聞こえてきましたが、最近はめっきり減ってほとんど聞こえなくなりました。それに変わり、最近はVHFで「インドリッシュ」が非常に多く聞こえてくるようになった気がします。インド人の多くがとても英語が達者で流暢に話します。彼らの英語のイントネーションは独特で、彼らの使う英語を俗に「インドリッシュ」と言います。

癖のある独特のイントネーションを持つ英語なのでVHFから「インドリッシュ」が聞こえてくると直ぐにインド人であることが判ります。そう言えば、シンガポール人の話す英語も非常に個性的です。独特の発音・イントネーションの英語を早口でまくし立てます。彼らの話す英語は「シングリッシュ」と呼ばれており、中国語やマレー語の影響が強いようです。初めて聞く人にとっては聞き慣れるまで非常に苦労します。

インド人はフィリピン人と同様に英語が堪能であることと、経済や数字に強いという長所を活かし、船舶管理会社のSIやオイルメジャーの検査員、サーベーヤーとして世界中で活躍しています。多くの外国人船員の将来の目標の一つがSI(Superintendent)になることです。

彼等は私達日本人船員のように50歳、60歳まで船に乗っているつもりは全くありません。船舶管理会社に優秀なスタッフと認められて最終的には陸上でSIになることを目指しています。しかし、聞くところによると、最近のインド人で知的レベルの高い学生はIT産業を志す人が多く、優秀な人材が海運界に集まらなくなっているそうです。

また、以前テレビでインド人は小さい頃から二桁の九九を暗算で答えられると紹介していたので、乗船中に何人かのインド人に試しに聞いてみましたが、全然できませんでした。確かにインド人全員が二桁の九九を暗算できたら恐ろしいことです。優秀な日本人でさえ、11×11や12×12程度はできますが、一桁の九九がやっとなのですから・・・。

インドでは昔の日本のように今でも両親の権力が絶対のようです。ある船のパーティーでインド人の3/Oに彼女がいるという話になって、「結婚の予定は?」と尋ねると、「両親(特に母親)が猛烈に反対しているから彼女との結婚は無理だ」と悲しそうに言います。日本では親の反対を押し切ってという人も珍しくないはずです。今でもインドにはカースト制度による身分差別が歴然とあるようです。身分の違いがご両親の反対理由だったのかどうか詳しく知りませんが、とにかく親が反対すれば、それに逆らっての結婚はほとんど出来ないそうです。まるで大昔の日本のようです。それこそ、インドでは二人で手に手を取って家を飛び出さない限り、結婚は無理なのかも知れません。

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