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年を重ねるたびに確実に衰えてくる、目と歯と耳の話

年を重ねるたびに確実に衰えてくる目と歯と耳の話です。

先ずはものを見る力である視力について。視力の0.6とは何が0.6なのでしょうか?知っていそうで意外と知らないのが視力の単位です。何気なく視力と言っていますが、視力1.0とはどういう意味か皆さんは知っていますか?視力1.0とは角度1分(1度の60分の1)の切れ目を判別できるということです。

判別できる切れ目の分数の逆数が視力です。0.5分の切れ目を判別できれば、1÷0.5で視力2.0です。10分(10/60度)の切れ目しか判別できないときは1÷10で視力0.1ということになります。ちなみに「C」は「ランドルト環」と呼ばれ、フランスの眼科医ランドルトさんが考案したものです。

船員だけでなく、若者の視力が年々低下しているのは周知の事実です。目が悪い人は眼鏡やコンタクトを着けて視力調整が必要ですが、最近は「レーシック」という手術で視力回復する人が結構多くいるようです。いつか乗船した船でも若い航海士と若い機関士の2名がレーシック手術をしていました。二人とも視力が回復し、メガネがいらなくなったので、喜んでいます。費用も20万円以下とリーズナブルで視力も90%以上の人が1.0以上まで回復し、後遺症も少ないそうです。レーシック手術もすでに多くの実績を積んでおり、安心できるほど信頼性が高いのかも知れません。しかし、レーザー光線で角膜を切って調整すると聞いて、心配性な人はなかなか手術を受ける勇気が湧かないかもしれません。

一方、眼鏡を着用するのがうっとうしいと感じる人の中には勇気を持ってレーシック手術を決断する人もいるようです。但し、合併症が発症するリスクもどの程度か詳しく知りませんが、ゼロでないことを認識しておく必要はあります。例えば、ドライアイで涙量が減少して目が乾燥したり、夜間の光が眩しく、滲んで見えたりという症状が手術の合併症として発生することがあるそうです。手術後直ぐに治ることもあれば、一生続くこともあるとか。そのリスクを覚悟してでもレーシック手術を受ける人が増えているのが現状です。

目の次は歯について。

乗船中に歯の詰め物がぽろっと外れる経験をしたことがある人はいませんか?長い乗船生活ではおそらく1度や2度は誰もが経験するでしょう。私も何度となく詰め物が取れた経験があります。多くは食事中です。それほど固いものを食べていないにもかかわらず、ぽろりと取れることがあります。

また、爪楊枝で歯の間を突いているときに、引っ掛かりがあって詰め物がぽろりと取れることがあります。ガムを噛んでいるときに取れることもあります。飲み込まずに気が付けば、応急処置として外れた詰め物をアロンアルフアで付け直すことも可能です。それが無理な場合は港で歯医者に行って仮の詰め物をしてもらうか、下船まで我慢して休暇中に完全に治すかのどちらかです。

最後に耳の話。

機関士の職業病はやはり難聴です。機関室の至る所で発せられる騒音や機械音の中で作業をするので大なり小なり難聴となる人が多いようです。劣悪な騒音環境である機関室では必ず耳栓をする必要があります。また。タービン船よりもディーゼル船のほうが騒音レベルが高いので、聴覚障害となる可能性がより高いはずです。騒音は機関室だけではありません。

大昔、あるタンカーでC/O二人が立て続けに精神に異常をきたして不眠・ノイローゼ状態になり、下船したことがあります。当時、皆がまことしやかに噂していたのは、そのタンカーのカーゴポンプの発する音が人の精神をおかしくする周波数を発生していると言うのです。恐らく噂レベルの話なのでしょうが、C/Oが二人連続で精神を病んだということで、当時は非常に話題になりました。

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