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ランプが切れていても知らんぷり、それで良いの?

簡単な作業であるにもかかわらず、非常に重要な意味を持つ『ランプテスト』の話です。

デッキライト、ファンその他甲板機器のスイッチがどこにあるかを把握していない航海士が多いようです。皆さんは乗船して直ぐにVoid Space用ファン、救命艇ウインチ、プロビジョンクレーン等の電源スイッチの位置を確認していますか?

ある船で、Double Bottom内検時にDouble Bottom内のライトが消灯しているので、点灯しようとしましたが、どこにスイッチがあるかを誰も知らず、スイッチを捜すために無駄な時間を30分近くも費やしたことがあります。緊急事態発生時には迅速にライトを点灯しなければならない場面もあるのです。航海士は常日頃から甲板関係のライトやファンのスイッチ場所を把握しておくべきです。

船がブラックアウトしたとき、船橋のどの機器に非常用バッテリー電源が供給され、どの機器のアラームが鳴るか説明できますか?日頃からブラックアウトの対処方法をシミュレーションしておきましょう。

例えば、非常灯には2種類あります。非常用発電機からAC100Vが供給される電灯とバッテリールームの非常用バッテリーからDC24Vが供給される電灯です。よく見ると電灯に“E”のマークが貼ってあったり、赤丸印が貼ってあったりします。非常事態が発生した場合、その対処方法の正確性・迅速性に個人の能力差が歴然と出るのです。

ちなみに、ブラックアウトして、非常用発電機が始動した場合、操舵装置のSteering Motorの電源確保は殆どの船が2号系統に給電するようになっています。なぜ、1号でなく2号が多いのか、はっきりした理由は知りませんが、Emergency Switchboardにつながっている2号系システムが非常時に使える状態になるはずです。自分の船の操舵装置のバックアップ電源がNo.1かNo.2のどちらか確認してください。そして誰にでもわかるように掲示しておいてください。

船橋には計器類のパイロットランプが多数点灯しています。定期的にランプテストを実施していますか?機関部の人達はM0チェックの際に必ず行うので、ランプテストを実施する習慣が身についています。しかし、船橋で当直する航海士達の中には、ランプテストを適宜行っていない人が意外と多いのではないでしょうか?ランプテストのスイッチがあることさえ知らない人は論外です。昼夜を問わず電源がONかOFFかパイロットランプだけが頼りです。アラームが鳴ってもランプが点灯しなければ何のアラームか判りません。いざという時のためにも常にランプが点灯する状態にしておきましょう。

以前乗船していた船では、ウィングのレピーターコンパスやコンソールのパイロットランプが切れていることを知りながら黙っていました。まあそのうち誰か気が付いて換えてくれるだろうと、何も言わずに待ちました。しかし、何日経っても外国人航海士は誰も気が付いてくれません。ウィングのレピーターコンパスの球切れは気が付かないにしてもコンソールのパイロットランプが切れているかどうかは点検して確認しなければいけません。

気が付いていて取り換えるのが面倒くさいのでしょうか。1週間経っても誰も気づきもせず、換えてくれないので辛抱たまらず、航海士にランプが切れていることを教えて交換するよう指示しました。そしてランプテストを実施する意味や方法を懇切丁寧に教えてあげました。

危険物積載船等、船によっては入港前に甲板照明の点灯テストを実施します。このデッキライトの点灯テストを実施する3つの目的を知っていますか?1つ目は当然のことですが、ランプが正常に点灯し、ランプ切れがないかどうか。ランプ切れを見つけたら入港前に交換します。2つ目はLow Insulationが発生していないかどうか、いわゆるアース(短絡)していないかどうか。短絡しているのがわかれば、改善することは容易ではないですが、機関士にお願いします。そして3つ目の目的は夕方まで点灯を続けてランプカバー内の湿気を乾燥させるためです。乾燥させることによって短絡防止に少しは役立つはずです。このように何気なくやっているライト点灯テストにもいくつもの意味があるのです。

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