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五分咲き よもやま話(その3)

“3カ年計画”
会社は中期経営計画を策定しました。過去にも中期経営計画を策定し、経営陣や従業員の目標としました。一般的に中期というと3~5年間、長期というと10年間を意味します。3年を一区切りとして中期の目標を設定するのは利にかなっているのでしょう。

1年では短すぎる戦略、5年では長すぎる市況予測等々の理由から当面の3年間の目標を定めて、全社員一丸となってその骨太の目標に向かって頑張ることになります。3年という期間が長すぎず短すぎず、じっくり腰を据えて取り組むことができる適当な期間なのでしょう。これを船にも当てはめると、航海士として個人的な目標を1隻だけととらえず、3隻程度を一つの区切りとして考え、自分自身の達成すべき目標を設定すると良いかも知れません。

“たぬき型、きつね型、ねずみ型”
たぬき、きつね、ねずみ・・・尻取りではありません。人の性格タイプの分類です。あなたはどのタイプに該当しますか? 聞いた話ですが、人間は3タイプに分かれるそうです。クレッチマーの体型による性格分類と同じように人の性格を大きな区分けをすると、やはり3タイプぐらいに分類することができるそうです。血液型はA、B、O、ABの4タイプに分けて性格診断を行っていますが、一説によると人間を血液型によって性格分類はできないとのこと。

航海士に求められる性格は「万能型」で、分類される各タイプの良い部分を全て取り込んだ性格が理想です。自己完結性の高い閉鎖社会で、ときには猛威をふるう自然と闘いながら、巨大な船を扱って莫大な資産価値の財産を運んでいるのですから、航海士は技術屋であり商売人であり、法律家であり外交官でありと様々な役目をこなす万能型が求められます。

“Safe Access Way”
「Safe Access Way(安全通路)」はSOLASで規定されている重要な設備です。タンカーやLNG船ではどんなに時化ていても船首へ乗組員が近づけるように居住区から船首又は船尾までハンドレールを設置することを要求されています。緊急事態発生時にどんなに時化ていても錨や係船索の操作を可能にするために安全通路の確保が要求されているのです。最近のLNG船では「Under Deck Pipe Passage(UDPP)」があるので、途中の甲板上には手すりが不要です。

転んで怪我をしないよう安全通路にはNon-slipペイントが塗装されています。同じように操舵機室内もSafe Access Wayを確保する必要があり、こちらは油漏れ事故があっても滑らずに操舵機に近づけるようになっていることが要求されています。そのため床に板を敷いて手すりを設置している船が多いようです。

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