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郵便物が海外で迷子にならないように・・・

『郵便物』の話をいくつか紹介します。

海外から日本へ郵便物を送付する場合、宛先の住所を日本語だけで書いて、英語で書かずに送付してはいけません。「TO JAPAN」と英語で書いておけば日本へ届くので、あとは日本語で問題ないという人がいるかもしれません。

しかし、送付人、送付先の両方を英語で書いておくことは常識です。もし日本に届く前に外国のどこかで紛れ込んだ場合、日本語でしか表記していなければ、外国人には送り主も宛先もわからず迷子になってしまいます。

また、郵便物を預かった代理店担当者は口頭で日本のどこそこへ送るのであると覚えていても、その担当者以外の外国人にはどこへ送るのか判別することができません。すべての人にその郵便物は誰がどこへ送付するのかを理解できるよう英語で表記する必要があります。航空郵便を利用するときにAWBという言葉がでてきます。「AWB」とはAir Waybillの略号で、日本語では「航空貨物運送状」のことです。宅配便でいうところの荷札です。荷送人(Shipper)、荷受人(Receiver)、貨物明細等の情報が記入されています。


参考
AWB Air Waybillらくらく貿易

封筒に宛先を英語で書く場合、封筒を横に使い、下図のような配置が一般的です。差出人の住所・氏名は左上に、宛先はやや右下に書きます。そして宛先の書き方は氏名が最初で、番地、町名、都市、郵便番号、国名の順に書くことはみなさんもよく知っていると思います。

郵便物の住所欄にときどき「c/o」という言葉を見かけますが、何の意味か知っていますか ? チョッサー、一等航海士のことではありません。英語の「Care of」のことです。日本語で言うと「気付(きづけ)」あるいは「・・・様方」に当たります。書簡を直接相手の住所に送るのではなく、その人の立ち寄り先に宛てて送るときは、宛先の下にこの c/o (気付) を書きます。例えば、Mr.Brownさんの家にホームステイしているとも子さんに手紙を送る場合は、上記の通りとなります。

そう言えば、一昔前までは(といっても10年以上前のことですが)船員さんはよく外国の港から家族へ宛てて手紙を出したものです。そして、逆に家族からの手紙が待ち遠しく、外国の港に着いたら、家族からの手紙を受け取り、非常に喜んだものです。海外から家族へ手紙を送るときには安価なエログラム(Aerogram)という定型の航空書簡を使いました。水色の1枚の紙に手紙を書いてそれを折りたたんで送付するのがエログラムです。最近の日本人船員は携帯電話やメールを利用して、殆ど手紙を書かなくなったようですが、フィリピン人船員やインドネシア人船員ではまだ一部、手紙のやりとりをしている人がいます。しかし、外国人船員の手紙も船内個人メールの普及で減少しつつあります。

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