モンキー、ペンチ、ホッチキス、チャック、全てが通じません

日本人が作り出した外国人には通じない英語、『和製英語』の話です。

普段、日本人がなにげなく使っている英単語でも外国人には理解できない言葉がたくさんあります。その代表的なものが「ホッチキス」です。私達日本人は「ホッチキス」が英語であって、外国人にも通じると思いきや、全く通じません。「ホッチキス」は発明した米国人の名前で、正式な英語では「Stapler(ステープラー)」です。そしてStapleは動詞で「ステープラー(ホッチキス)でとじる」の意味で、名詞としては「止め金(ホッチキス針)」の意味があります。ちなみに、ホッチキス氏は機関銃も発明しており、その弾送り機構からステープラーを思いついたとのこと。

他に船内でよく使用する工具の「ペンチ」「モンキーレンチ」も通じません。日本人との混乗船に何度も乗船した経験がある外国人乗組員なら理解できるかも知れませんが、ペンチの正式な英語は「Pliers (プライヤー)」、モンキーは「Adjustable Wrench(アジャスタブル レンチ)」です。また、逆のパターンとしては、私達が複写することを「Copy(コピー)」と言いますが外国人は「Xerox(ゼロックス)」と呼ぶことがあります。

しかし、「ゼロックス」は複写機の商標名であって正式な英語ではないのです。「コンセント」も通じない和製英語です。英語ではソケット(Socket)です。また、ズボンの「チャック」も通じません。英語ではファスナー(Fastener)またはジッパー(Zipper)です。全然関係ない話ですが、最近の若い人は言わないのでしょうか?男性のズボンのチャックが下りたままになっていると、「あなた、社会の窓が開いているよ。」と気が付いた人がさりげなく教えてくれます。なぜチャックが「社会の窓」と呼ばれるのか興味がある人はネットで調べて見てください。

日本人がよく使う「ビニール袋」も外国人には通用しません。彼等は「プラスチックバッグ(Plastic Bag)」と言います。IMPA カタログでもPlastic Bagとなっています。透明なビニール袋はTransparent Plastic Bagです。船内ゴミ収集用のビニール袋は必ずTransparent Plastic Bagを使用しましょう。黒色のビニール袋では中身が見えず、ついついゴミ分別が疎かになってしまいがちです。その点、透明ビニール袋を使えばゴミ分別の意識も高まるはずです。その他にも何気なく使用している「ホバークラフト」や「テトラポット」も商品名です。ちなみに、ホバークラフトは空中に浮いているため工学的には航空機に分類されますが、法律上は船舶に分類されます。

意外と世界に出回っていない品物として、アコーディオンカーテンがあります。ある船のラウンジの仕切りに「アコーディオンカーテン」が使われていました。便利なので他の部屋の間仕切りにも使用するためにアコーディオンカーテンを注文しようかとインド人航海士と話をしていたら、彼らが言うにはインドではアコーディオンカーテンなど見たことがなく、名前も知らなかったそうです。

ちょっと話がずれますが、皆さんはカレーライスを食べて非常に辛いとき、英語で何と言いますか?当然「Hot!」でしょう。唐辛子や辛子が効きすぎているときも「Hot!」ですね。では、わさびが効きすぎたときは、何と言うのでしょうか? 答えは「Sharp」です。なるほど言い得て妙な表現です。人から聞いた話なので本当かどうか判りませんが、機会があれば外国人に確かめてみて下さい。また、外国人は辛いときに「Hot!」といかにも言いそうですが、聞くところによると「Hot」は品が無く(別の意味もある)、上品には「Spicy!」と言うそうです。なお、人間は唐辛子の辛さは舌で感じるのではなく痛さで感じるそうです。舌の味覚では唐辛子の辛さを味わうことはできなく、実際は舌がしびれるほど痛くなることが辛いという感覚に思えるそうです。

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