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PDCAは船の品質レベルを高める

陸上と同様に船でも取り入れられている『品質管理手法』の話です。

皆さんはPDCAサイクルという手法を知っていますか?PDCAとはPlan(計画)、Do(実施)、Check(点検/評価)、Act(見直し実行)です。この4つの要素を順番に実施して、一周すると再びPDCAを繰り返して順次行い、品質のレベルを高めていく手法です。

陸上では古くから導入されている歴史ある手法で、ISO9001やISO14001にも採用されています。やりっぱなして、改善もせずに非効率な仕事を行い続け、結果として事故・トラブルを再発させるという最悪な負のスパイラルから脱却して、常に効率化・安全化を目指して改善・再発防止を達成しようとする試みです。判りやすい例として、海技者に求められる技能要件に当てはめると以下の通りとなります。

PLAN: 目標を設定して、それを実現するための工程を計画する

Manning会社は新乗船者の未履修の技能要件をチェックし、当該乗船者が不足部分を補うよう訓練計画策定や本人への通知を行います。これがP(Plan)計画です。誰もが同じ理解、共通認識とするために目標となる基準を設定します。

DO: 計画を実施し、その結果を測定する

乗船者は乗船中にCBT(Computer Based Training)によって未履修の技能要件を学習します。その結果を上司が評価します。これがD(Do)実施です。実際に現場で行われる作業です。

CHECK: 測定結果と目標を比較・分析する

船長は乗船者のCBT結果・成績を陸上へ送付します。陸上Manning会社では乗船者の技能要件の取得状況を確認します。これがC(Check)点検/評価です。各人の訓練進捗状況を把握し、相対評価や絶対評価で判断します。

ACT: 改善・向上が必要となる点を抽出して、見直す

Manning会社は、外部組織の要求やルール変更に適応するよう乗船者に要求されるRank Stepを常にUpdateします。これがA(Act)見直しです。不具合は放置せずに、改善することが重要です。

上記のPDCAを1サイクルとしてこれを繰り返すことにより、乗組員自身はスキルアップが可能となり、会社は適切な資格・資質を有した乗組員を配乗することができるのです。

Planといえば、「常にPlan B(Second Plan)を用意しておけ!」と言います。常に仕事がスムーズに計画通り行くとは限りません。逆に計画通りに行かないことのほうが多いのが現実でしょう。そういった場合にでも行き詰まってギブアップ状態とならないよう、逃げ道や次の一手を常に考えて用意しておきましょう。Plan Bだけでは不十分かも知れません。Plan C、Plan Dもできれば用意しておきましょう。

そうすれば不測の事態にも対処できる確率が高まり、最悪の事態を免れる可能性も生まれることでしょう。一つの障害に突き当たって立ち往生しているようでは、航海士の仕事は務まりません。仕事には障害がつきものです。障害を乗り越えるなり、障害を迂回するなり、用意周到と創意工夫で困難を切り抜けるのも航海士の重要な資質・素養の一つです。

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