ハインリッヒさんの法則に納得です

事故にも一定の法則があるという話です。

『ハインリッヒの法則』、皆さんも度々耳にする法則ですね。アメリカ人の保険会社勤務のHeinrichさんが1930年ごろに証明した事故発生確率則です。ひとつの「重大事故」の背景には29の「軽微な事故や故障」があり、その陰には300のハットとする出来事、いわゆる「ニアミス(Near Miss)」が存在します。さらにその背後には数千の「不安全行動(Unsafe Behavior)」や「不安全状態(Unsafe Condition)」が存在します。

「重大事故」を未然に防ぐためには、この数千の不安全な行動や不安全な状態、300のニアミス、そして29の軽微な事故や故障の芽を摘むことが重要です。そのために私達は日夜、不安全行動や不安全状態を可能な限り無くす努力しているといっても過言ではないでしょう。「不安全行動」とは手順間違いや勘違い等の作業者が犯す人為的ミス(ソフト的な誤り)のことです。

参考 ハインリッヒの法則Wikipedia 参考 ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)厚生労働省 職場のあんしんサイト

不安全行動を少なくするために「マニュアル」や「チェックリスト」があるのです。また、「不安全状態」とは、機器の故障や構造的欠陥の不具合で、物質的ミス(ハード的な誤り)のことです。不安全状態を少なくするためには、機器の適切な運用・保守整備や安全性向上のための改善が求められます。

また、ハインリッヒさんは「事故・故障の88%は不安全行動により引き起こされており、事故・故障の10%は不安全状態によって起きている。」と唱えています。やはり圧倒的に人為的ミスが多いのです。付け加えるならば、300のソフト的なニアミスの背景には取るに足らない大なり小なりのチョンボ、いわゆる「うっかり」「ついつい」がたくさんあるはずです。私の推測ですが、300の「ニアミス」の背景には3000の「うっかり」「ついつい」があるのではないでしょうか。

例えばスイッチの切り忘れ、バルブの閉め忘れ、物を落とす、頼まれたことを忘れる、決められた手順を省略してしまう等々。このような「うっかり」「ついつい」は日常茶飯事です。「ニアミス」とまでは言えなくても非常に些細な「うっかり」「ついつい」をカウントすれば船内で1日に2個や3個は「うっかり」「ついつい」が起こっているでしょう。1日3個発生しているとすれば、1年で約1000個、3年で3000個となります。つまり3年間で「うっかり」3000個、「ニアミス」300個、「軽微な事故や故障」30個が発生するため、3年に1回、重大事故が発生する計算になります。

実際に船では、数年に1回程度の頻度で大きな事故や災害が発生しています。長い乗船生活の中で重大事故に遭遇しない人は稀だと思います。先ほど言ったように事故原因の約8割がヒューマンエラー、人為的ミスにより発生していると言われており、人間は必ずミスを犯します。この3000の「うっかり」「ついつい」、300の「ニアミス」を出来る限り少なくすることが、重大事故の発生確率を可能な限りゼロに近づけるための唯一の手段です。

最近は「墓石安全」から「予防安全」へと安全に対する取り組み方が変化してきたと言われています。「墓石安全」とは不幸にして起きてしまった事故を教訓として、その原因解析、再発防止対策を確立することです。一方、「予防安全」とは事故になるおそれのある事態(あらゆる不具合)を調査し、未然に事故を防止するための対策を確立することです。「予防安全」で重要なことは、ヒューマンエラーは誰もが起こす可能性があり、機械は壊れる可能性があるという前提に立ち、犯人探しをするのではなく、不具合の原因を究明することに重点をおくことです。皆さんも「予防安全」のため、3000の「うっかり」、「ついつい」、300の「ニアミス」に注目して、これらをMinimizeするよう日々努力して下さい。

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