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ピンク色なら水、水色なら油、ピタリと色でわかります

犬猿の仲のことを「水と油」と例えるように永遠に交わることのない『水と油』の話です。

皆さんはタンカー等でよく使用する「Water Finding Paste」を知っているでしょうか?別名を「ウォーターリボン」と言います。タンカーの積荷である原油には多少なりとも水分が混入しています。ですから積荷量から水分量を差し引いた量が実際に積んだ原油の量となります。そのためタンカーにおいてはこの水分の量を確認することが非常に重要な作業となります。

原油の中に水分が混入していないかどうかチェックするため、あるいは、原油の中の水分の量を算出するために便利なものが「ウォーターリボン」です。絵の具のようにチューブに入った黄土色のペーストで、まるで黄土色の油絵具のようです。サウンディングテープにこの黄土色のペーストを底から1m程度までまんべんなく塗り、カーゴタンクに沈めます。そしてテープを引き揚げて黄土色の部分がピンク色に変色していたら水分が混入している証です。

水分の高さをタンクテーブルで引いて水分量を計算します。そして積高量から水分量を引いた値が実際のカーゴ積量ということになります。ウォーターペーストを塗ったテープを油に付けたときに全体にピンク色に変色せず、まだら模様に薄っすらとピンク色になる部分がある場合は「Water Trace」と呼んで、水分の痕跡はあるが、カーゴ積量から差し引くほどでもないと判断します。

以上述べた「Water Finding Paste」とは別に「Oil Finding Paste」というものがあるのを知っているでしょうか?このペーストの役目はまったく逆で、水分ではなく、油分を見つけるためのペーストです。バラストタンクやクリーンドレンタンクの水に油分が混入していないかどうかを調べるときに使用します。

同じように検尺テープに塗り、タンクヘおろして引き揚げます。油は水より軽いのでさっきとは逆に表面から1m程度の所までタンクへ付けます。そして下の写真のように青色に変色していたら、油がある証拠です。最近は環境保護の観点から船外への油排出はご法度です。そのためにも船外へ排出する可能性のあるタンクに油分がないことを確認する作業は重要です。

当然、バラスト水の排出前にもFO Tankに隣接しているバラストタンクは目視点検やこのペーストを使用して油分がないことを確認する必要があります。そのために作業をし易いようにFO Tankに隣接するバラストタンクのマンホールにはInspection Holeが設置されています。

ウォーターリボンの他にも船で使用する優れ物のケミカル類(化学物質)が沢山あります。例えば、液状ガスケット(液状パッキン)。パイプのフランジ表面がガサガサになっていたり、傷があると普通のガスケットを挿入しても漏れる可能性があります。その場合、歯磨き粉のような液状ガスケットをフランジ面に塗って、そこへ普通のガスケットを装着すれば、少々の傷があっても漏れません。

他にもよく使用するケミカル類にシリコンシーラー(Silicone Sealant)があります。家庭でもお風呂周りや外壁の防水加工に使用されています。甲板部も大工仕事で頻繁にこのシリコンシーラーは使用します。防水と言えば、シールテープも船では多用します。継ぎ手パイプのネジ部は金属同士が接するのでどうしても漏れやすいものです。そこで、ネジ部にシールテープを巻いてねじ込めばほとんどの漏れは止まります。

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